特集

「自立支援 × 福祉用具」できることの喜びを

公開日:2018/01/09

できることの喜びを

年を重ねるごとに、できていたことが少しずつできなくなる。それは、本人にとって周りが思っている以上にとても辛いことです。でも、周りにいる私たちが「年のせい」だからとあきらめてしまったら・・・
いつしか本人も遠慮をしたり、意欲をなくし要介護度が上がってしまうことにもつながります。要介護度が上がるということは介護する側の負担も増えるということです。まさに悪循環ですよね。

いつまでも、できる喜びを感じながら心豊かな日々を送れるように、自立を支援する側には、支援が必要な方に寄り添い「あわてない、あきらめない」ことが求められます。

私たちの身体には、ゆっくりですが、できるようになろう、元へ戻ろう、とする力が備わっています。
そこで今回は、本来の力を引き出すためのサポート役となる「 福祉用具 」について解説していきます。

まずは「 福祉用具 」とは、どのようなものなのかというところからお話ししていきましょう。

福祉用具とは

福祉用具とは、障害者の生活・学習・就労と、高齢者、傷病者の生活や介護、介助の支援のための用具・機器のことをいいます。

福祉用具には、介護を必要とする方の自立サポート、介護をする方の負担軽減、身体機能の維持向上、生活の質(QOL)の向上など、様々な役割がありますが、その役割を十分にいかせるようにするためには、介護が必要な方の状態に合ったものを選び、正しく使うことがとても重要です。

介護保険法では以下のように定義されています

心身の機能が低下し日常生活を営むのに支障がある要介護者等の日常生活上の便宜を図るための用具及び要介護者等の機能訓練のための用具であって、要介護者等の日常生活の自立を助けるためのものをいう。

買う? or 借りる?

福祉用具が必要となった時、まず悩むのは「買う」、「借りる」どちらが良いか、ではないでしょうか。
どちらを選択するのかは介護の状況や介護保険制度を利用するかなどもポイントです。

高額なものや、介護状態の変化に応じて買い替えが必要なものなどはレンタルが良いでしょうし、長期利用する場合は長い目で見ると購入した方が費用を抑えられることもあります。

また、福祉用具のレンタルや購入には介護保険制度を利用することもできます。
介護保険制度を利用する場合は、原則貸与(レンタル)支給ですが、再利用に心理的抵抗感が伴うもの、使用により形態・品質が変化するものは「特定福祉用具」として販売対象となります。
費用負担は1割(一定以上の所得がある場合は2割)と抑えることができますが、すべての福祉用具に介護保険制度を利用できるわけではありません。要介護度によっては介護保険の対象外となることもあります。

なかなかご自身やご家族だけでは、どうすることが一番良い選択なのか判断が難しいところかと思います。まずは、お住まいの地域の、地域包括支援センター、福祉用具専門員、また「介護保険制度」を利用されている方は、担当の介護支援専門員(ケアマネージャー)等、専門家に相談しながら適切な用具、利用スタイルを選ぶようにしましょう。

介護保険制度の利用について

介護保険制度における、福祉用具貸与(レンタル)・特定福祉用具販売(購入)は、「居宅サービス」の中の「その他サービス」の一環となっています。

下記に該当している場合には、介護保険で福祉用具を利用することが出来ます

  1. 65歳以上で、介護・介護予防が必要と認められた方
  2. 40~64歳で、特定疾病が原因で介護が必要と認められた方

先ず、市区町村で要介護認定を受ける必要があります。
要介護認定には「要介護1~5」、「要支援1・2」に分けられますが、その中でも軽度者の方「要支援1・2」と「要介護(※1)1、」は、福祉用具貸与(レンタル)は原則認められていませんが、一定の条件に該当する方は、例外的に利用が認められます。
また、「介護保険制度」を利用する場合には、担当介護支援専門員(ケアマネージャー)の判断が必要となります。サービス計画(ケアプラン)において必要とされる福祉用具が貸与(一部は購入)されます。

※1 自動排泄処理装置(尿のみを自動的に吸引する機能のものを除く)においては要介護2・3も含みます。

福祉用具貸与(レンタル)の流れ

ケアプランの相談・作成依頼
担当の介護支援専門員(ケアマネージャー)に相談し、福祉用具の利用検討、ケアプランの作成依頼をしましょう。
介護支援専門員等より指定福祉用具貸与事業所等へ、連絡調整
介護支援専門員等により、指定福祉用具貸与事業所へ、ケアプランに基づいたサービス提供票が送られます。
福祉用具の貸与(レンタル)サービス開始
指定福祉用具貸与事業所と直接契約し、サービスの利用ができるようになります。
費用は1割負担(一定以上の所得がある場合は2割負担)です。

特定福祉用具購入の流れ

ご利用の相談・サービス計画書作成依頼
担当の介護支援専門員(ケアマネージャー)に相談し、福祉用具の利用検討、サービス計画書の作成依頼をしましょう。
介護支援専門員等より指定福祉用具貸与事業所等へ、連絡調整
介護支援専門員等により、指定福祉用具貸与事業所へ、サービス提供の依頼をします。
福祉用具の購入と購入費用の支払い
指定福祉用具貸与事業所から用具を購入します。購入費用は全額を支払います。その際、領収書・パンフレットなど概要のわかる物を取り寄せておきましょう。
市区町村への支給申請
支給申請書を作成し、取寄せておいた領収書・パンフレットなどを添付の上、お住まいの市区町村へ提出します。
年間10万円を限度として、その1割が自己負担となりますので、申請後おおよそ2~3カ月後にかかった費用の9割相当額が市区町村より返金されます。
介護保険制度で利用可能な福祉用具

福祉用具というと、皆さんはどのようなものを思い浮かべますか? 「車いす」、「つえ」、「手すり」、「特殊寝台(介護用ベッド)」などがありますよね。全国で利用単位数の多いTOP3もこの中に含まれており、1位 「特殊寝台(介護用ベッド)」、2位「手すり」、3位「車いす」となっています。

  • 1位

  • 2位

  • 3位

ですが、介護保険制度で利用できる福祉用具は、この他にも様々な種類があります。貸与の対象となるもの、購入の対象となるものがありますので、利用したい用具の特徴を、よく確認して選びましょう。

貸与の対象となる福祉用具

  • 車いす
  • 車いす付属品
  • 特殊寝台
  • 特殊寝台付属品
  • 床ずれ防止用具
  • 体位変換器
  • 手すり
  • スロープ
  • 歩行器
  • 歩行補助つえ
  • 認知症老人徘徊感知器
  • 移動用リフト(つり具部分を除く)
  • 自動排泄処理装置

購入の対象となる特定福祉用具には、次のようなものがあります。

購入の対象となる特定福祉用具

  • 腰掛便座
  • 自動排泄処理装置の交換可能部品
  • 入浴補助用具
  • 簡易浴槽
  • 移動用リフトのつり具の部分
自立支援 × 福祉用具

いかがでしたでしょうか。普段なんとなく目にはしている福祉用具ですが、いざ利用しようと思うと、何をどう選べば良いのか、意外とわからないものです。

一番大切なことは、利用される方の自立を支援するためのものという認識を持ち、正しく選ぶこと。私たちが暮らしている地域には様々な専門家がいます。
ぜひ、お住まいの地域の、地域包括支援センター、福祉用具専門員、担当介護支援専門員(ケアマネージャー)等の専門家に相談してみてください。

地域のネットワークを上手に利用して、今できることを減らさない、そして、できることを増やしていきながら、「自分らしい、ご家族らしい」暮らしのカタチを見つけていきたいですね。

神奈川県有料老人ホーム検索

神奈川県内の介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームを検索できます

あわせて読みたい

もっと見る →

IDEALIBRARY

アイデア ライブラリー

介護に関するアイデア集